2008-10-11(Sat)
新聞 記事コラム
新聞各紙のコラム欄、(北海道新聞 卓上四季、経済新聞 春秋、毎日新聞 余禄、朝日新聞 天声人語、読売新聞 編集手帳orよみうり寸評)を掲載。 スピーチ、資料作りにお役立て下さい。
2008-01-28(Mon)
BRICs 春秋(1/28)
春秋(1/28)
「BRICs」という呼び名は、すっかり耳になじんだ。ブラジル、ロシア、インド、中国。4カ国の頭文字を組み合わせた造語は、発音の歯切れも良い。「ブリックス!」。声に出してみると、なんとなく景気がいい気分すらしてくる。
▼これが「ブリークス」だったらどうだろう。ピリッとした感じが薄れ、ゆるんだゴムが頭に浮かぶ。もし歴史がほんの1文字分、違った動きをしていれば、今ごろ新興国の代名詞はIが1つ多い「BRIICs」だったかもしれない。2つめのIはインドネシアだ。OECDは95年の報告書で、同国を「次の経済大国」と称賛していた。
▼その“幻の大国”を30年以上率いたスハルト元大統領が亡くなった。94年にAPEC議長として自由貿易の「ボゴール宣言」を高らかにうたい上げた「開発の父」。97年のアジア通貨危機にくじけ、仁王立ちのIMF専務理事の前にひれ伏して政治改革を約束した「独裁者」。どちらも同氏の真実の顔である。
▼指導者を評価する歴史の秤(はかり)は、功と罪のどちらに傾くか。資源にも人口にも恵まれたインドネシアだが、経済力はBRICs4カ国と同格とはいえない。岐路がスハルト時代にあったのは確かだろう。人が代わり、時代が変わる。1度こぼれ落ちた1文字のI。その踏ん張りに期待したい。
「BRICs」という呼び名は、すっかり耳になじんだ。ブラジル、ロシア、インド、中国。4カ国の頭文字を組み合わせた造語は、発音の歯切れも良い。「ブリックス!」。声に出してみると、なんとなく景気がいい気分すらしてくる。
▼これが「ブリークス」だったらどうだろう。ピリッとした感じが薄れ、ゆるんだゴムが頭に浮かぶ。もし歴史がほんの1文字分、違った動きをしていれば、今ごろ新興国の代名詞はIが1つ多い「BRIICs」だったかもしれない。2つめのIはインドネシアだ。OECDは95年の報告書で、同国を「次の経済大国」と称賛していた。
▼その“幻の大国”を30年以上率いたスハルト元大統領が亡くなった。94年にAPEC議長として自由貿易の「ボゴール宣言」を高らかにうたい上げた「開発の父」。97年のアジア通貨危機にくじけ、仁王立ちのIMF専務理事の前にひれ伏して政治改革を約束した「独裁者」。どちらも同氏の真実の顔である。
▼指導者を評価する歴史の秤(はかり)は、功と罪のどちらに傾くか。資源にも人口にも恵まれたインドネシアだが、経済力はBRICs4カ国と同格とはいえない。岐路がスハルト時代にあったのは確かだろう。人が代わり、時代が変わる。1度こぼれ落ちた1文字のI。その踏ん張りに期待したい。
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