2008-03-28(Fri)

花養い 春秋(3/28)

春秋(3/28)
 
花の盛りを目前に、空を覆う雲と地をぬらす雨が、浮き立つ心を少し落ち着かせる。大抵、3月の末から4月の初めにかけて、サクラの開花期に、列島には雲がかかり小雨も降る。花曇りと花雨。憎らしいお天気だけど、花は陰りと湿りを得て、存在感を増す。

▼花曇りは養花天(ようかてん)、花雨は養花雨(ようかう)とも呼ばれる。ぐずついた空模様が、実は満開に向けて花の生命力を養っている、というほどの意味だろう。養という字には風雨という意味もあるが、無情に花を散らすだけの嵐というより、絢爛(けんらん)の宴(うたげ)まで花の勢いをためておく、天の粋な配慮と解釈したい。

▼人の世のねじれた国会のぐずつきも、うまく機能すれば、花を養う好結果を生むのかもしれない。何事もすんなりと予定調和では運ばない分、与野党間の実質的な議論や協議を深め、妥協のルールを生む可能性もある。しかし現実は、法案も人事もつぼみのまま、開花せずに朽ち果てる危機にいま直面している。

▼昨日、年度末ぎりぎりに福田康夫首相は新提案に踏み切った。暫定税率の廃止がはっきりしないので、小沢一郎民主党代表がそっくりのむとは考えにくい。衆院での再議決への条件づくり、という見方もあるが、これが花養いの最後のチャンスだろう。それにしても福田、小沢ご両人の対決、見事なほど華がない。

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